【2019.02.18】米国半導体の上昇はインテルが起点という仮説

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2018年末に落ちた株価が復活してきて、特にダウやフィラデルフィア半導体株指数などの強さが際立っています。

 

これに関して、すぐに私は、

「インテルが起点なのではないか?」

という仮説を立てました。

 

世界経済を俯瞰するためには半導体業界をウォッチするのは、これからの時代はマストです。

この仮説が合っているにしろ、合っていないにしろ、こうやって本当の意味での”ファンダ”とテクニカルを総合的に見るのは大事なことだと私は考えます。

あくまでも仮説なので間違っているかもしれませんが、全くの経済初心者の方には参考になる知識もあるかもしれません。

 

先にこちらの記事(⇒【初心者必見】半導体業界をざっくり解説していくよ①)を読んでからこの記事を読んでいくことをオススメしますよ。

さあ、それでは前置きはこれくらいにして、仮説の中身に進んでいきましょうか。

 

SOX指数チャートを見てみよう

 

TradeViewからチャートを持ってきました。

SOX指数というのは、「フィラデルフィア半導体株指数」です。

簡単に言うと、「今って半導体株は良いの?悪いの?」が一目で分かる指数です。(前提として、アメリカは半導体大国)

 

チャートからも分かる通り、2018年の秋から年末に渡ってガクンと下落しているチャートですが、12月最終週を境に上昇基調に転換しました。

今では、直近高値付近まで戻ってきており、不況来るぞショート勢は、想定外の担がれ具合に驚いていることでしょう。

 

まあ、それ自体は問題ではありません。

私の考察は、基本的に株価や指数の上げ下げを当てるためにはありません。製造業、特に世界経済に対して影響力の強い半導体業界をウォッチすることによって、世界経済をある程度俯瞰して見ることが出来るのではないか?という仮説を元にしています。(あわよくばトレードにも活かせると理想的なのですが、大した期待はしておりませんw)

どちらかと言うと、実業であったり就活・転職、その他一般教養として役立てて頂ければと思っています。

 

インテルが逆三尊

仮想通貨トレード業界では有名な「逆三尊」

私は、基本的には「三尊・逆三尊」は有効な手法の一つというスタンスです。

あえて名前は出しませんが、逆三尊の伝道師の方がドル円や日経のチャートを取り出して検証した結果、比較的効きやすいテクニカルということが判明・実証されています。

まあ、どんなチャートでも長期足でのヘッド&ショルダーというテクニカルは効きやすいのは皆さんもご存知の通り。

 

それはさておき、インテルの日足チャート。

こちら、逆三尊になっています。

 

SOXと同じで、2018年の年末から年明け頃から再び上昇基調になっています。そして最近では直近高値を更新。

インテルが強かったらそりゃSOX指数も強いわけですね。

 

現場の沸騰経済学(Intel編)

チャートだけ見ても、インテルが強いのは分かったのですが、「じゃあ現場はどうなっているの?」というのがこの記事の本題になります。

私の仮説を先に書きますと、「インテルのCPUの10nmプロセスの移行が水面下で目途が立ったのでは?」ということです。

 

『は?何言ってるのか意味わからん・・・』

 

という人、絶対多いと思うんですよね。笑

 

まず、インテルの半導体がどこに使われているのかをおさらいしてみましょう。

 

インテルの半導体は、情報を記憶する「メモリ」がメインではありません。

インテルは、どちらかというと計算が得意な「ロジック」がメイン。

CPUって聞いたことありませんかね?

ノートPCやスマホに入っているアレです。

 

そう、「インテル入ってる!!」

 

そんなCPUですが、インテルは2018年、供給が間に合っていなかったんです。

チップの表面には、目に見えないレベルで描画された「回路」があります。これを「プロセス」と呼びます。

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丁度インテルは、14nmの細さのプロセスから、10nmのプロセスに移行しようとしていました。

 

プロセスの移行はそんなに簡単に出来るものでもなく、日本メーカーが得意な製造装置、の入れ替えや設定の調整が必要になってくるほどに膨大で精密な世界。

インテルはこれに失敗していて、移行がスムーズに出来ていなかったのです。

PCに使う以外のロジック(自動車向けなど)も、14nmのプロセスの工場で作らなければならないため、CPUは一刻も早く10nmの工場に移して生産をしなければなりませんでした。しかし、あえなく失敗w

 

2019年下期までは殆どのチップを14nmプロセスで生産しなければならないと新聞やニュースで話題になっています。

 

これにより、PCなどに入っているCPUは供給不足に陥り、価格は高騰します。

ご存知の方もいるかもしれませんが、2018年の後半は特に、PCが品薄状態でした。CPUが足りていなかったからです。

 

但し、売っている製品の価格が高騰するとなると、「作れば高く売れる」という最高の状況が出来上がります。

これが、インテルの株価が強い理由です。

インテルは、「無いとみんなが困るモノ」を作っているんですね。そりゃ強いワケだ…。

 

 

[参考]メモリ市場って?

引用:NVMdurance HP

 

東芝が開発したものの、サムスンが量産技術を先に会得し、今ではサムスンが圧倒的シェアを握っている3D-NAND型フラッシュメモリ

簡単に言うと、「一軒家からマンションになって床が増えた」イメージです。床=記憶するスペースです。

 

これのおかげで2017年後半から半導体バブルが始まりました。日経平均や個別株も、2018年の1月辺りなんかは最高だったでしょう。

それもこれも、「メモリ」が爆発的に生産されたおかげなんです。(今は供給過剰で価格が下落。関連企業は軒並み下落。)

 

世界中の多くの人にスマホが行き渡り、人類は大量の電子データを「保存」する時代になりました。

おかげで、「データセンター(HDD=ハードディスクドライブと大量のPCを並べてデータを保存する会社)」がフル稼働です。

 

しかし、HDDというのは電気を大量に喰いますし、場所も取ります。そして何より、も凄いんです。

そんなHDDですが、フラッシュメモリの登場によって、駆逐されつつあります。

詳しくは割愛しますが、フラッシュメモリは上記の問題が一気に解決されるんですよ。

今では、データセンターの「記憶媒体」はフラッシュメモリにどんどん置き換えられているのです!!

HDDのメーカーは逆風が半端ない!!

 

インテルのCPU不足はここにも影響

商流を意識して下さい。

 

インテルのCPU不足は、データセンターのメモリ投資にも影響を及ぼしました。

実は、データセンターには大量のPCがあり、計算をかなりするので、インテルのCPUが無いと意味ないんですよね。

メモリが供給過剰で安くなっているんですけど、そもそもCPUが足りてないんじゃこれ以上データセンターの設備投資は出来ません。

 

だから、インテルのCPU供給安定化はマストなんです。

ここが復活しないと、超膨大なメモリ需要のある「データセンター」がこれ以上投資出来ないんです。

 

逆に言えば、インテルの供給が安定すると、また半導体業界が復活します。

データセンター向けのメモリ需要は、世界経済に多大な影響を及ぼすからです。メモリを作るのには多くの企業が関連し、潤うのです。

 

だからこそ、私は「インテルのCPUの10nmプロセスの移行が水面下で目途が立ったのでは?」と仮説を立てたのです。

もちろんニュースには出ていませんが、水面下ではある程度の目途が立ったのだと思います。

それがインサイダー組を起点として、株価に反映されたんだと想像しています。

 

さらなる根拠として、データセンター企業の株価もがっつり上昇しているんですよ…!!

(どことは言いません。自分で調べてみて下さいね!笑)

 

おわりに

今回は少しマニアックな記事を書いてみました。

あくまでも私の仮説であり、事実とは異なる点がある可能性が高いことはご了承下さい。

 

インテルが強いからこそ、半導体に関連する米国企業はどこも回復基調にあったのだと思います。(今や製造業はどこも半導体とは密接な関係にある)

とは言え、2018年の最高値は、本当に半導体バブルと言えるものでした。

日本のメーカーは大量の製造装置を作りましたし、多くの製造業が死に物狂いで「モノ」を作りました。

流石にあれを超えるだけの潜在需要は残されていないと思います。ある程度、製造装置も納入し終えましたし、スマホも世界に行き届いたのも大きいです。

 

だからこそ、ある程度の上昇が終われば、2020年の5G普及までの間、今度は下落する以外にないとも思っています。

さあ、今後はどんな未来が待っているのでしょうか?

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この記事の著者

Rid

とある化学メーカー勤務のサラリーマン。部署内、歴代最速で昇級。歴代最速で新卒の指導員。製造業の現場から、経済を俯瞰している現場の沸騰経済学者。好きなテレビ番組は「未来世紀ジパング」。暇さえあればスマホで当番組を視聴している。科学の発展と経済の未来を考えるのが好き。
一方では、会社員での給料を元手に投資の世界へ。為替を主戦場として、金融の世界からも世界経済を観察している。

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