
今回は「金利」という概念に疎い日本人には少し難しい話かもしれません。
但し、金融業界で働いている人であったり、FXトレーダー、投資家にとっては物凄く当たり前の話なので、
FXトレーダー初心者向けの記事として書いていこうと思います。
ここから、少しずつ金融の知識も身に付けて行きましょうね!!
世界経済を俯瞰するためには、金融の知識も必須ですからね。
FXの損益の仕組み
「FXで稼ぐ」というのは2つの方法があります。
1つ目は、スポット損益です。これはつまり、アナタがイメージしている通り、
「安いときに買って高く売る」もしくは、「高いときに売りを入れて安いときに利確する」
これですね。
かく言う私も、99.9%はこの売買取引で利益を稼いでいます。
しかし、これは短期売買のトレーダーだからこそ。
FXには一応ですが、長期投資向けのスワップ損益というものもあります。
カンタンにイメージするなら、上の画像の通りです。
高金利通貨を買う方法です。
通貨には金利が付く
私たちが持っている「円」という通貨。
これってなんで価値があるんでしょうね???
「ユーロ」という紙幣もそうですし、「米ドル」という紙幣も、
単なる紙切れですが、取引手段としての価値があります。
例えば今、「100ドル(約1万円)あげます!!」って言われたら、欲しいですよね?
しかし、
しかしですよ。
トルコの通貨、「トルコリラ」。
こちらは今、銀行では両替出来ません。
となると、「トルコリラ」よりも「米ドル」の方が欲しいですよね??
そう、そんなワケで、
新興国や発展途上国、もしくは国家財政危機などの「不安のある国」「人々が住みたいと思わない国」の通貨は、
信用が低いんですよ。
しかし、通貨として価値を持たせたい。
そんな時に、価値を持たせる裏技が、「高金利」です。
つまり、「トルコリラを持っているだけで毎日100円あげますよ!!!」
みたいな金利を付けて、投資マネーを世界中から集めるんです。
金利が高ければ高いほど、その通貨を買う人が増えてきます。
だから、新興国の通貨って、高金利なんですよね。
これを利用したのが、高金利通貨のスワップ運用というワケです。
「スワップ通貨」とも呼ばれます。
しかし世界は低金利時代
残念ながら、世界は今、低金利時代です。
高いスワップが貰えるとして、オーストラリアドルを保有する長期投資方法が一時期流行りましたが、
今、オーストラリアドルは高金利通貨ではありません。
むしろ、日本みたいに、マイナス金利にするかどうかの瀬戸際です。
これは新型コロナウイルスの影響が大きいですね。
高金利にすると、企業や家計はお金を借りにくくなります。
しかも、高金利にすると、その通貨を買いたいという人が増えます。
そうすると、その国の通貨は高くなります。(日本で言うと、「円高」になる)
これは非常に厄介で、自国通貨が相対的に高くなってしまうと、輸出に不利になってしまいます。
そんなこともあり、今はどの国の通貨も低金利です。
従って、スワップ金利で稼ぐということはほぼ不可能に近くなっています。
スワップ損益は毎日発生する
いわゆる「高金利通貨」を買っていれば、毎日スワップ金利の手数料を貰えるのですが、
逆に、低金利通貨を買っていると、毎日支払わなければなりません。
スワップ金利ってそこまで大きな金額にはならないんですけど、
毎日コツコツ支払うのは地味にイタイです。
ですから、ポジションを持ったら、その日のうちに決済するデイトレードまたはスキャルピングトレードがオススメです。
これであれば、いちいちスワップを気にする必要はありません。
最近は低金利通貨だらけなので、基本どの通貨ペアを保有しても、
明け方にスワップポイントを払います。
塵も積もれば山となりますから、だったら翌日に持ち越さないデイトレードを基本スタイルにするのが合理的なトレード方法になるんじゃないかなと思います。
まとめ
証券会社も、あの手この手で投資をさせようとして、
スワップポイントを誘い文句にしたりしますが、
残念ながら、今スワップ金利の仕組みを利用した長期投資はオススメしません。
低金利通貨だらけですし、
そんな中で高金利にして世界中から投資マネーを呼び込んでる国って、
相当リスキーな国ですよ。笑
住みたいと思える国でない限り、その国の通貨を保有するメリットって基本ありません。
短期売買なら猶更で、わざわざ新興国通貨を取引するのは愚行です。
というワケで、今回はFXにおける利益を、
スポット損益とスワップ損益について書いてみました。
「FXのトレード」と言った場合は、基本的にはスポットで利益を得ていく取引のことを指します。
今回の記事で書いた内容は、
基本的なFXの損益の仕組みとして、
ぜひおぼえておくようにしてしてくださいね!
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