商社不要論をあえて言う。専門商社は要らない?

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今回は、めちゃくちゃ賛否両論な話をしていきます。有名人だったら炎上するかもしれませんね。

タイトルの通り、「商社不要論」です。要するに、「大体の商社っていらなくね?」って話です。

 

特に私が苦言を呈したいのは、「代理店」を名乗る専門商社。これは本当に要らないと思いますし、将来的にほとんどの専門商社は消えてなくなってもおかしくありません。

私がこう考えるのには理由があります。もちろん、私自身がメーカーの営業の立場だから、こんなことを言うのかもしれません。

 

しかし、たとえ私が働いていなくても、今の知識を持っていれば「商社は不要」という結論を下すと思います。

もちろん、総合商社や他の一部の商社は、本当の意味での価値を生み出していると思います。しかし、旧態依然の古い商社が日本には多過ぎで、これらの企業の存在が日本の発展を阻害している要因になっているような気がしてなりません。

 

今回は、私がなぜ「商社は要らない」と考えるのか書いていきます。

 

代理店と商社

一応、この記事で使用する言葉の意味を定義します。

代理店=メーカーの販売代行。

商社=自分が携わって問題を解決することで、「差益」を貰う会社。メーカーの販売代行だけではない。

そもそも商社の機能って?

私は毎年、新卒の会社説明会に借り出されて、大勢の前で仕事の説明をすることがあります。

その際にも就活生からは、「商社ってなんでいるんですか?商社の役割って何ですか?」といった類の質問を毎年のように受けます。

 

本当であれば、「商社なんてろくに何もしないただのピンハネ業者だよ。」と答えたいところなんですが、流石に大勢の前なので、商社を擁護するような教科書通りの回答をしています。

まあ実際、役割というのはあります。あるからメーカーは商社を経由して、色々な客先に販売しているのです。

(但し、その役割をきちんと果たしている商社というのは数少ないのが現状です。笑)

 

与信保険機能

メーカーの営業マンは少数精鋭のため、与信管理の手間は出来るだけ省きたいのが実情です。

与信管理とは、「ちゃんとお金を払ってくれるかチェックする業務」のことです。

未払いで夜逃げされないように、あらかじめ売る前に「担保(現金や土地などの資産)」を預かって販売しているのです。

 

BtoBの場合は、一般の消費者のように「現金即決」で販売はしません。基本的には、売り手は「受取手形」というものを貰います。

「受取手形」はその場では現金化出来ず、1か月後や2か月後など時間が経過しないと現金化されないのです。

 

従って、買い手は基本的に「借金して買っている」のと何ら変わりません。

ですから、売り手は「お客様は神様ではない。借金するなら担保を出してね」ということで、担保を取るのです。

 

BtoBのビジネスでは、新しく取引する際はそのような取り決めの契約をかわします。結構面倒くさいです。

現金預かったり、土地や建物を預かるって面倒くさい仕事ですよ。これをメーカーの営業マンがやるって、なんか違うと思いません?笑

 

だから、メーカーは代理店に販売し、代理店が広く中小・零細企業・一般消費者に販売するというビジネスモデルが現在の主流です。キーエンスのように、全て直販の体制にするには「売るための組織づくり」が余程うまくないとなかなか出来ないんですね。

 

今多いのは、「メーカー」⇒「代理店(商社1)」⇒「沢山の小売り業者(商社2)」⇒「沢山のエンドユーザー」と言ったフローです。商社2は消えつつあります。

まあメーカーは、代理店の与信管理だけすれば良いというワケですね。

 

販売代行機能

これは文字通り、メーカーに代わって、商社に販売してもらうということですね。

先ほども述べましたが、メーカーの営業というのは、基本的には少数精鋭です。ですから、メーカーの営業が追いかけるのは、そこそこ金額が大きい物件などです。

しかし、細かく売っていくことも商売では大事なんです。

 

地方や海外など、メーカーの営業マンが気軽に行けないような地域では、その近くに営業所を構えている商社に営業をお願いした方が効率的です。

メーカーは、商社マンが販売しやすいように武器を用意してあげれば、あとは自分たちの分身となって広く自社製品を売って貰える、というワケです。

 

金融機能

商社の武器は、顔の広さや高度な人材、豊富な資金です。

総合商社がやっているように、豊富な資金力を使って、新しいビジネスを創出することが出来ます。

 

企業と企業を結びつけて新しいことをやってみたり、事業投資をしたりと、資金があることによって出来ることは多いです。

商社はモノを作るわけではないので、「メーカー」「商社」「お客さん」にメリットが出るように、ビジネスを構築していくことが仕事の1つです。

 

物流機能と購買代行機能

もうこれはまとめて書きますね。

要するに、

  • 「日頃から色んな商品を扱っていて配送しているから、ついでにおたくの商品も運びますよ」
  • 「大量に在庫するから仕入れ価格めちゃくちゃ安くしてよ。その代わりにうちが全部配送するからメーカーさんはうちへの配達便さえ手配出来ればOK」
  • 「輸出入の手続きって大変だから、うちが輸出するよ」
  • 「おたく色んな原料を色んなところから買っていて、混乱しちゃいません?うちからなら何でも買えますよ?」

こんな感じですね。

こう見ると、商社は商社で良い部分は沢山あります。

 

商社マンのレベルはそんなに高くない

ハイスペックの集団である総合商社などが目立つので勘違いされがちですが、日本にはびっくりするほどの「商社(販売業者)」が存在します。

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そのどれもが、いわゆる専門商社と呼ばれる部類です。

 

基本やっていることは、「特定のお客さんの御用聞き」になります。

 

「おい、お前のとこ焼きそばパン売ってないの?」

「今は売ってないですが、知り合いのツテで仕入れて来るから私から買ってくださいねアニキ!」(100円で仕入れて200円で売る)

「サンキュー!ちょっと高い気がするけど、これから毎週月曜日、お前から焼きそばパン買うわ」

 

いや、本当にこんな感じなんですよ。

 

基本、特定のユーザーに張り付いているので、そのユーザーに対しては絶対に逆らうことは出来ません。

 

「メーカー」と「ユーザー」と三方良しの精神でビジネスをするのが筋ってものですが、基本的にはお客さん>>>メーカーですので、何かあると全てメーカーに丸投げするのが実態です。

 

 

 

「おい、この焼きそばパン、虫入ってねーか?」

「確かに入ってますね。メーカー呼んできますわ!俺のアニキの焼きそばパンに虫入れやがってメーカーくそっすね!」

(いや、仕入れて売ったお前も謝れよ・・・)

 

また、色んな商品の見積もりを作って、時には配達もしているので、細かい仕事がとても多いのです。

また、メーカーが助けてくれるので、商社マンはあまり勉強をしません。はっきり言って、知識のレベルもアイデア力も低いです。

 

「おい、お前の仕入れてきたこの焼きそばパンはどこで作ってるんだ?」

「ちょっと待っててください。今メーカーに聞きますから!!!!」

 

とまあ、こんな感じが実態なんですよ。多分これ読んだ専門商社マンは、深く共感するか、怒り狂うことでしょう。

 

商権を主張する商社たち

商社は、メーカーがユーザーと直接商売することを恐れています。

ですから、何としてでも自分が関わることで、直販されるのをけん制します。

「メーカーが勝手にうちのお客さん(ユーザー)に行かないでください」と商権を主張する会社も沢山あるのです。

 

一方、お客さんであるユーザーに対しては、「お友達感覚」を作ることで、義理人情に訴えます。海外拠点に同行して仕事+遊びの時間を共にしたり。

まあ人と人との繋がりは確かに大事なんですけどね。

 

専門商社はなくなる方向性

こんな感じで、商社マンのレベルはそんなに高くないのが実態です。

扱う商品が多過ぎるので、本当に表面的なことしか覚えられないのです。

 

これは専門商社でも同じです。「専門」なんですけど、その知識の深さは、「専門家」を名乗るにはやっぱり浅いと思います。

出来ることと言えば、ゴリゴリ営業すること。

しかし、BtoBが証券や保険の営業のようにゴリゴリ営業を掛ける相手は限られていますから、下手にターゲットリストを荒らしてはいけません。

 

しかも、これからの時代は「AI」が登場します。

AIの得意科目は、「専門分野」。

 

これ、専門商社の立場が無くなるとは思いません?

 

先に挙げた商社の機能ですが、これもネットの時代、「いや、〇〇で良いよね?」ということが数多く存在します。

  • 与信機能・・・「与信保険」を扱っている与信保険会社が競合
  • 金融機能・・・これからの時代、銀行が業態変化しなければ潰れる時代になります。そうなると、銀行は資金力を生かして「何でも屋=総合商社化」する可能性が高い
  • 販売代行機能・・・AIで何でも調べられるし、知識ないのに販売代行してる今が異常なだけ
  • 物流機能・・・これは物流会社のフィールドなので、商社じゃ勝てない
  • 購買代行機能・・・商社のマージンが邪魔なので、安く仕入れるために商社を外してメーカーと直販する会社が増えている

まあ、完全に逆風ですね。

 

総合商社のように、規模の大きい世界で、会社と会社を結びつけるような総合投資事業をやっていれば別ですが、

単に「メーカー」⇒「商社」⇒「ユーザー」という流れは要らなくなってくると思います。

 

半導体専門商社が特にピンチ

半導体関連の商品を卸す商社が存在しますが、これは非常にピンチだと思います。

半導体こそ専門性が問われる業界ですので、これはもうAIの超得意分野になってくる可能性が高いと思います。

 

まだ数年は大丈夫だと思いますが、いずれはリストラや統合合併、ビジネスモデルの転換などが迫られる可能性が高いと思っています。

AIが普及しだしたら、日本の会社は結構ピンチなところが多いでしょう。

 

まとめ

読み返してみると、私の「メーカーとしての視点」が結構含まれていますね。笑

まあ結論、「ほとんどの商社は不要」ということです。感覚的に60%の商社は要らないです。え、私甘いですかね?

やっぱりメーカーが海外進出する際、語学が堪能でその土地の商売事情が分かる商社マンって頼れる存在だと思いますから、全部が全部要らないとは思いません。

ホリエモンが「99%の会社はいらない」という本を出していましたが、この話の究極がアレなのかもしれません。

 

商社マンの方は気分を悪くしたらスミマセン。最後まで読んで下さってありがとうございます。

就活生の方は、びっくり半分、興味深い半分って感じだったでしょうか?

現実、焼きそばパンみたいなことが日本の至る所で起こっているんですよ。

それに、私なんか最近は商社のベテラン営業マンに半導体業界のことを1から教えましたからね。こっちだって別に半導体メーカーの営業マンではないんですけどね。サプライチェーンの先のお客さんのことを勉強するのって、商売では当然だと思います。

そんなわけで、殆どの商社は要りません。批判のコメントなどは一切受け付けませんので悪しからず。

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この記事の著者

Rid

とある化学メーカー勤務のサラリーマン。部署内、歴代最速で昇級。歴代最速で新卒の指導員。製造業の現場から、経済を俯瞰している現場の沸騰経済学者。科学の発展と経済の未来を考えるのが好き。
一方では、会社員での給料を元手に投資の世界へ。為替を主戦場として、金融の世界からも世界経済を観察している。

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コメント

    • よん
    • 2019年 6月 15日

    商社って日本には中間マージン搾取機関として残っているのか?関税なんかよりもこれがあるから不利。メーカーは販売から輸出入まで自前でやれば良い、海外の物流会社と提携して輸出入セクションを作ればメーカー物流等あらゆる会社の利益率が飛躍的にあがり、国際競争力がつくはずだ。
    商社は日本経済の足を引っ張る元凶だと思う、外資では、メーカーも物流も商社なんか使わずに、輸出担当者が全部やりました。私は商社不要論にはなるほどと思いました。

      • アホ
      • 2019年 7月 03日

      メーカーのショボい営業が多すぎるのに気付きな。
      メーカーのリスクヘッジでもあんねん。
      売れないときは助かるしな。
      分析が安易やな。
      外国人と同じことが日本人に全く同様にできたらそもそも苦労せんわなw

    • メーカー営業代表
    • 2019年 7月 20日

    もう少し良い商社と付き合う努力をすべきでは?
    お付き合いされている商社はショボい商社だと思うが、そんなショボい商社と付き合っていた?いる?貴社もショボいと思われる。
    さっさとそんな商社捨ててもっと良い商社と付き合うか、独りで歩いていけば良い。

    ちなみに、メーカー営業こそAIで代替される気がしている。自戒の念を込めて。

    あと、批判は受け付けませんという姿勢は向上心の欠如と思われる。

      • Rid
      • 2019年 7月 20日

      コメントありがとうございます。

      ここでのテーマは、商社不要「論」です。
      ショボい商社が多く、不要だと私は言っております。
      私の会社がショボいだとか、向上心の欠如だとか、匿名で批判されても不愉快なだけです。

      ちなみに私の会社がショボいのはご指摘の通りですし、メーカーの営業(特にルートセールス)もAIに置き換えられる時代が必ず来ると思っています。
      自戒の念に関しては貴方に同意です。

    • メーカー営業
    • 2019年 11月 27日

    Ridさんのこの記事に同意です。
    扱う商品、価格、業界によって差はあると
    思います。まさに焼きそばパンみたいな事態が
    ありました。

    こちらも商社さんをたててはいますが、丸投げが
    多く、いざユーザーに出向くとお客様より、商社が
    いる意味あるのか問われます。
    たしかに回転を良くしてノルマを達成しないと
    いけませんが短期的には良くても、中長期的には
    自分の首を締めているだけです。

    一方で専門商社として、ベストなパンを提供する
    ことを使命だと考える方もいます。ごく僅かですが。
    こんな方は、メーカー直販が土俵にあがろうが、
    戦えます。面倒なことを間に入ってやりたがります。

    ビジョンを持ってしっかり勉強している
    商社さんは、
    値引きしろだのいわず、競合がきても
    臨機応変に対処し、
    サクッと受注してきます。

    商社に頼ってもらちがあかない商圏は
    直接ユーザーに行って引合いとって
    商社にふってます。そうすれば、彼らも
    安心するでしょう。
    何だかんだ商社を経由せずに問あわせは
    こちらに来ます。商圏主張するなら、それなり
    のことをやっていただきたいですが、我慢です。

    色々な商社さんと仕事させてもらった中で
    業界内では屈指の商社よりも、中小の方が
    スーパースターが多い気がします。

    働き方改革でこちらへの丸投げが増えてきました。
    現状、納品と与信機能がほとんどです。
    これなら宅急便と銀行で良くないですかね。

    海外にお店だしているところもありますが
    ほとんど国内市場。専門商社さんはこれからどう
    成長する戦略なのか?パイの奪い合い?
    いつか中小は淘汰されると思います。
    本当ににいい商社マンは、価値のある仕事を
    します。是非勝ち抜いて欲しいです。

      • Rid
      • 2019年 12月 01日

      コメントありがとうございます!
      そうですね、納品と与信機能に甘んじてしまっている商社が多いですね。
      商社の優位性は顔の広さ、メーカーには出来ないパッケージ販売などのコーディネート能力なのですが、単にメーカーの商材に頼り切っている人が多いように感じます。
      日々の仕事の細かさでそこまで考えられないというのも分かりますが、そういうビジネスモデルにしてしまっている御用聞き商社の経営者は、今後はその現実をよくよく考えた方が良いんじゃないかなと思ったりもします。これからITがどんどん進歩していくと、ユーザーはネット通販でモノを何でも買えるようになってきますし。

    • 機械メーカー営業
    • 2019年 12月 01日

    私も”専門商社(大手企業の御用聞き商社)”は将来的に不要になるではないかと思います。

    地方では御用聞き商社の存在感が都市圏より大きいです。
    彼らは「自分達を通さないと、この大手顧客には物は売れないぞ」みたいな感じでおりますが、
    やっていることは納品と現場回りで、毎日同じ顧客の元に通います。
    そして、既存顧客へのルートセールスを好み、新規開拓は苦手にしてます。

    私は機械メーカーですが、彼らを通すメリットは年々薄れているように感じます。
    また、私の住む地方では、御用聞き商社は合併が続き、若手社員の離職が多いです。
    そのため、管理職でも担当顧客を持ち、納品作業をしていますが、高齢の方は重い荷物を持つのがつらそうです。
    とはいえ、納品は顧客との大事な接点になるので、彼らは納品を自分達による納品を止めません。
    御用聞き商社の与信は全体的に悪くなってきているので、今後変わっていくと思います。

      • Rid
      • 2019年 12月 01日

      コメントありがとうございます!
      特に地方ですと、まだメーカー購買と御用聞き商社の癒着が散見されますような気がしています。
      義理人情で仕事を発注してもらうのは営業マンとしては大事なことですが、それも限界が来ると思います。
      今の日系は、米中を中心とした海外メーカーに負けている会社が続出しているので、単なる御用聞き商社にお金を落としている余裕がありません。
      グローバル化で世界が相手な以上、我々日本人はもっと付加価値の高い仕事をしなければ、今後さらに世界に負けていくことになると感じております。

    • 匿名
    • 2019年 12月 02日

    専門商社マンです
    大変深く共感しました

    • しばきん
    • 2019年 12月 09日

    商社不要論、私も賛成です。
    というか、私も商社不要論を唱えていたのですが、
    知り合いから
    「しばきんさんが言ってることとまったく同じこと書いてる人がいますよ」
    と、Ridさんの記事を紹介してもらいました(笑)
    すべての商社、商社マンが不要と言いたいわけではありません。彼らのおかげで助かっていることもあるにはありますが、ただ、私の感覚的には8割の商社、商社マンが不要だと思います。
    不要というか、他に代替えが利くと思います。
    代替えを利かなくしているのが、既得権でずるずる利益を貪る商社や、それに甘んじているユーザーの購買である、と思っています。
    現場レベルでは、いらないことの方が多いです。
    ただ、残りの2割の仕事をきちんとできる人であれば、
    まだまだ活躍できる領域は残っていると思います。

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