投資信託

【つみたてNISA】【実質コストまとめ】先進国株式インデックス・ファンド一覧

こんにちは。資産運用を続けている中で、手数料が気になって仕方がないブログ主です。

現時点で180本以上もある「つみたてNISA」対象の投資信託。同じ指数に連動するファンドを比べると似たパフォーマンスになりますが、圧倒的に異なるポイントがあります。

それは手数料です。信託報酬だけではなく売買手数料などの隠れコストを含んだ「実質コスト」です。

今回は、合計19本あるつみたてNISA対象の先進国インデックス・ファンドを取り上げます。

ゆう係長

前回の「米国株式インデックス編」に続く第2弾です。

【つみたてNISA】【実質コストまとめ】米国株式インデックス・ファンド一覧 2018年1月から始まった「つみたてNISA」。対象ファンドは増え続け、現在は183本にまで拡大しています。うち米国株価指数に...

つみたてNISA対象の先進国株式インデックス・ファンドを手数料を中心に比較。みなさんの資産運用に少しでも役に立つ情報、調べる手間を省ける情報をまとめたいと思います。

それではよろしくおねがいします!

つみたてNISA対象の「先進国株式インデックス」

2つの株価指数対象ファンド

つみたてNISAの対象となっている先進国株式インデックス(指数)は2種類です。

1つ目はMSCIコクサイ・インデックス。18本のファンドがこの指数に連動する仕様です。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナ社が算出している指数で、日本を除く主要国の株式を対象としています。

この指数は、先進国22カ国に上場する大・中型株約1300銘柄で構成されています。時価総額で見れば市場の約85%をカバーする、先進国の株式市場の動向を知る代表的な株価指数の一つとなっています。なお構成比率は浮動株修正時価総額加重平均が採用されています。

ゆう係長

eMASIX Slim先進国株式インデックスの目論見書によると、構成国比率はアメリカ 72.8%、イギリス 4.5%、フランス ・カナダ3.5%…。先進国株式とはいうものの、約7割は米国株なんですね。

2つ目はFTSE Developed All Cap Index。この指数に連動する投資成果を目指すつみたてNISA対象ファンドは1本です。

この株式指数は、FTSE Russell社が算出している、先進国の株式市場の動向を表す株価指数です。

構成国はアメリカやヨーロッパ、日本を含む先進国25カ国。世界的なグローバル企業から中・小型株まで、現時点で約5900銘柄で構成される時価総額加重平均型の株価指数です。

2つの指数の要点・相違点

2つの指数の相違点を整理すると以下の通りになります。

  MSCIコクサイ・インデックス FTSE Developed All Cap Index
構成国数 日本を除く主要22カ国 日本を含む主要25カ国
構成銘柄数 約1300銘柄(大・中型株) 約5900銘柄(大中小型株)
米国株比率 72.89% 66.13%

分散投資の観点からはFTSE Developed All Cap Indexが優れていると言えそうですね。

しかし成長率の低い日本株式よりも、米国株式を中心にした資産運用をしたい人は多いと思います。その点では、MSCIコクサイ・インデックスがベターな選択となるでしょう。

MSCIコクサイ・インデックスに連動する対象ファンド

MSCIコクサイ・インデックス指数に連動するつみたてNISA対象の投資信託は以下の12本です。下の表は、最新の運用報告書に書かれてある「実質コスト」の低い順に並べています。

 

ゆう係長

人気のeMAXIS Slimシリーズが、最安コストかと思いきや…。

指数に連動する投資成績を目指すインデックス・ファンドですので、騰落率に大きな違いがないことがわかります。

為替ヘッジの有無が、決定的にパフォーマンスに影響にしている事がわかりますね。為替ヘッジなしのファンドは、円安の影響で最近の下落相場の影響を抑えることができています。

為替ヘッジとは

為替ヘッジとは、為替の変動による外貨資産の円ベースの価値の変化を回避することです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味です。(SMBS日興証券より)

コスト面に着目してみましょう。最低コストは、eMAXIS Slimシリーズを抑えて野村スリーゼロ先進国株式投信となりました。野村の印象からか…ちょっと意外な結果だなあ、と思ったのが正直な感想です。

ゆう係長

最低コストの野村スリーゼロ先進国株式投信。純資産額が34億円しか無い。モット評価されてもいいような気がする。

野村スリーゼロ先進国株式投信は、野村證券とLINE証券のみの取扱で、ネット証券大手では購入できません。その影響なのか、野村のイメージからなのか…。原因は定かではありませんが、素晴らしい投資信託にもかかわらず資金流入が停滞しているのが不思議ですね。

ファンドの中には信託報酬が0.5%以上と、比較的高コストのファンドも含まれています。これはまず選択肢として避けたほうが良いでしょう。

証券会社のウェブページでは信託報酬率が強調されているので、実質コストをしっかりと踏まえて、投資信託を選ぶようにしていただければうれしいです。

FTSE Developed All Cap Indexに連動する対象ファンド

FTSE Developed All Cap Indexに連動するつみたてNISA対象の投資信託は1本です。SBI・先進国株式インデックス・ファンド(雪だるま)です。

日本株を含めた先進国株投資したいなら、この投資信託しか選択肢はありません。

SBIはバンガード社のETFに投資できるVシリーズの投資信託を次々と生み出し、それが投資家の注目を集めています。それとは別の投資信託、通称雪だるま。

Vシリーズと何が違うのかは別の機会に譲りたいと思いますが、雪だるまは低コストを最優先に組成されたファンドとして知られています。実質コストではeMAXIS Slimシリーズよりも低く、両者が競い合っていますね。

MSCIコクサイ・インデックスの指数と比較して示したように、より広く分散投資できるため、先進国株式というよりは、ほぼほぼ全世界株式インデックス・ファンドのようにも見えます。

MSCIコクサイ・インデックスに連動するファンド(為替ヘッジなし)に比べると、パフォーマンスは若干劣りますが、分散・低コストの安心感を重視するなら、雪だるは絶好のつみたて対象になるでしょう。優秀なファンドであることは間違いありませんね。